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長万部川
【おしゃまんべがわ】


渡島(おしま)地方長万部町にある2級河川。流路延長22.9km,流域面積93.2km(^2)。写万部山(499m)付近から発して西流し,蕨岱付近から南流して長万部町市街付近で内浦湾(噴火湾)に注ぐ。写万部山付近に発した熊谷沢・知谷川は知来川に合し,西からチプタウシナイ川・二股川を合わせて長万部川となる。流域は新第三紀鮮新世の写万部火山岩類,中新世の黒松内層,鮮新世のガロ川火山岩類,鮮新世の瀬棚層などからなり,上流には河岸段丘が発達するが,下流部には扇状地性堆積物や泥炭が見出され,海岸付近も泥炭の発達が著しい。河口右岸には分離台地があり,河道の変遷があったことを示す。支流の二股川上流には二股温泉があり,大規模な石灰華ドームとラジウムの存在で知られ,石灰華ドームは昭和40年6月道天然記念物に指定された。下流には,天然ガス試掘に伴い昭和29年発見された長万部温泉もある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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