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オシンコシンの滝
【おしんこしんのたき】


網走地方斜里町にある滝。斜里町市街地から知床半島中央部宇登呂に行く途中にある。オシュンコシュンの滝ともいい,滝が途中で2条に分かれるため双美の滝ともいう。昭和48年道天然記念物に指定された。遠音別岳(1,330.5m)付近から流れ出るチャラッセナイ川の河口にあたり,約20mの落差でオホーツク海に流れ落ちる景観は雄大である。新第三紀中新世上部の頁岩層を貫いて粗粒玄武岩が露出し,地元で俵石と呼ぶように,六角形ないし八角形の放射状横臥柱状節理をなす。表面には節理と直角に縞状の凹凸模様が約10cm幅で続いて特異な景観をなし,風化するとタマネギ状構造を示す。滝名は「北海道の地名」によると,明治30年5万分の1地形図にあるオシュンクウシ川により,これはオシュンクウシイ(川尻にエゾマツが群生しているもの・川の意)によるとする。松浦武四郎の「再航蝦夷日誌」ではヲシュンクシと記す。またチャラッセナイ川は崖をちゃらちゃらと滑り落ちる川の意で,道内各所にある地名という。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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