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乙部岳
【おとべだけ】


音部岳とも書いた。檜山地方厚沢部(あつさぶ)町と乙部(おとべ)町との境界にある山。標高1,016.6m。遊楽部(ゆうらつぷ)岳(1,275.2m)・太櫓岳(1,053.4m)などとともに渡島山地の主峰をなし,日本海と内浦湾(噴火湾)の分水界となる。山麓斜面は,日本海に注ぐ厚沢部川の支流の清水川と姫川,内浦湾に注ぐ野田追川と落部川の水源となる。地質は松前層群で構成されるが,山麓には新第三紀中新世の訓縫層,新第三紀鮮新世の黒松内層,玄武岩・安山岩などが見出される。北東部にある鍋岳(927.9m)は,変朽安山岩からなり,狭い尾根で続き断層で切られる。付近一帯は黒松内地溝帯の南部に位置し,夏緑広葉樹林のミズナラ・ブナ地域となり,ダケカンバなども見られる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7001593