勝納川
【かつないがわ】

勝内川とも書く。小樽市を流れる２級河川。流路延長10.5km，流域面積32.1km(^2)。於古発(おこばち)山の南西麓，後志(しりべし)地方の余市町・赤井川村と小樽市の境界付近に水源を発して北東流し，小樽市街地を貫流して小樽港に注ぐ。下流部の小樽市信香町付近には幕末頃から市街地が形成された。明治10年の手宮桟橋の建設，同14年の金曇(こんたん)町大火により一帯は衰退したが，現在この地区は中流部の奥沢町付近まで，ゴム・木材・金属加工・食品・醸造関係の中小企業が集中し小樽市東部の重要な工業地域となっている。大正３年には上流に奥沢水源地がつくられ，天神浄水場が設けられた。近年は下水などによる水質汚濁が激しく，問題化している。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7001928