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上砂川岳
【かみすながわだけ】


空知地方上砂川町の東端にある山。標高622.1m。主に白亜紀の泥岩や砂岩からなる。北麓の上砂川岳国際スキー場の開設に伴い,山頂から北東寄りの標高550m前後の平頂部を上砂川岳と称することもある。かつて山麓は帝室御料林で占められていたことから,御料山とも呼ばれ,現在の地形図にもこの名が記される。上砂川町が砂川町から分離する以前は砂川岳とも呼ばれ,「上砂川町史」にも砂川岳とある。第2次大戦前には三井砂川炭鉱の従業員により,登山,紅葉時の行楽地として利用されたが,戦後は環境庁指定による国民休養地の道内第1号となった。スキー場は上級者向けで,年間30万人強の利用者があり,歌志内(うたしない)市の神威(かもい)岳と並び北空知を代表するスキー場。山麓の西側は国有林,東側は三井砂川鉱の所有林で,昭和24年の分町時にはこの山林の帰属をめぐり,両町の間で係争が生じた。北麓を西流するパンケウタシナイ川の上流には塩類泉の鹿島温泉があったが,現在は閉鎖中。この川に沿って芦別市に至る主要道道芦別砂川線が走り,休養地内には若山牧水の歌碑が立つ。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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