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錦糸の滝
【きんしのたき】


上川地方上川町の層雲峡にある滝。石狩川の河谷にある層雲峡温泉から上流約3km,支流の錦糸の沢が南壁から本流へ流れ落ちる所に位置する。基盤は,中期大雪山火山群の活動期に中央火口丘から噴出した御鉢平降下軽石および軽石流堆積物が,旧石狩川を厚く埋積し,溶結した溶結凝灰岩。一帯は,200m以上もある岩が柱状節理をなし,小函・大函などと称する。付近の南壁には錦糸の滝を挟んで,上流部には岩間の滝・雲井の滝,下流部には男性的で豪快な流星の滝,女性的で優美な銀河の滝が続く。錦糸の滝は,切り立った断崖の中ほどから水が噴き出すように流れ,道路付近まで飛沫が飛ぶが,渇水期の9月頃にはかれることもある。柱状節理はマリア岩・観音岩・ろうそく岩などの奇岩をつくり,峡谷美を見せ,特に春の新緑,秋の紅葉の時期は観光客でにぎわう。これに沿い国道39号(大雪国道)が走り,サイクリングロードもつくられ,行楽を楽しむ人も多い。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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