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国縫川
【くんぬいがわ】


渡島(おしま)地方長万部(おしやまんべ)町を流れる2級河川。流路延長14.4km,流域面積49.4km(^2)。坊主山(544m)と美利河峠とを結ぶ分水嶺の東側斜面に源を発して東流し,上国縫から南下する支流を合わせ,長万部町国縫付近で内浦湾(噴火湾)に注ぐ。国縫の語源,クンネ(黒の意)が示す通り,河口の国縫をはじめ長万部~八雲間は,かつては道内最大の砂鉄鉱業地で,現在は酪農業やホタテ貝養殖で知られる。中流に茶屋川の駅名がある。昭和初年檜山地方の利別川と国縫川上流に砂金採取者が入った際に腰掛茶屋ができ,付近の橋を茶屋川橋と呼んだことによるという。茶屋川付近から今金町の美利河にかけては国内有数のメノウ産地として知られ,ジャスパーの一種虎石も産出する。流域の地質は新第三紀中新世に属する八雲層・黒松内層・訓縫層と,これを貫く流紋岩を主とし,地滑り地や崩壊地が多い。国縫川沿いに国道230号が通り,今金を経て日本海の瀬棚に達する。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7002824