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昆布岳
【こんぶだけ】


後志(しりべし)地方ニセコ町と胆振(いぶり)地方豊浦町の境界にある山。標高1,045.1m。第三紀末に安山岩質の溶岩流や火山砕屑物が幾層にも重なった成層火山であるが,山頂部にドームを載せた楯状火山形をなす。山腹は放射谷により著しく開析され,上部溶岩が残丘状に残ったと考えられる。北麓を尻別川,西麓を昆布川が流れ,沖積谷には水田も多く分布し,両河川の合流地点に昆布川温泉がある。北麓は函館本線と国道5号が走る,道央と道南を結ぶ要衝の地。北北東のニセコアンヌプリ(1,308.5m)との間の尻別川沖積地には,白樺派作家有島武郎が所有した有島農場があり,現在は有島記念館が建つ。夏の登山路はないが,スキー登山の山として知られ,頂上からはニセコ連峰や羊蹄(ようてい)山(1,893.0m)の展望が開ける。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7003175