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砂金山
【さきんやま】


網走地方雄武(おうむ)町にある山。標高217.9m。周辺一帯は,大部分が新第三系中新世のプロピライト溶岩からなるが,南部ではイナシベツ溶岩が分布する。大起伏丘陵地の性格が強く,周辺を,オホーツク海に注ぐ雄武川とその支流が開析する。山名は古くから付近の河川で砂金が採取されたことによる。明治19年頃から砂金採取が行われたが,明治30年頃から枝幸(えさし)地方の砂金ブームに続いて雄武川や上幌内一帯でも採取が盛んになり,特に砂金山を中心とする雄武川中流一帯は明治31年頃から隆盛になった。北東麓には,金銀鉱床が流紋岩中に胚胎する雄武威鉱山があり,大正10年以後本格的な採鉱が行われ,昭和18年頃まで少量の生産が続いた。北西部にも金銀鉱床の存在が知られる。付近一帯は海岸段丘が発達し,標高170~100mの第1段丘,70~40mの第2段丘,30~20mの第3段丘,10~7mの第4段丘があり,雄武原野とも呼ばれる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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