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珊内岳
【さんないだけ】


後志(しりべし)地方積丹(しやこたん)町と神恵内(かもえない)村の境界にある山。標高1,091.1m。那須火山帯に属し,北東に余別岳(1,297.8m)・積丹岳(1,255.3m)がほぼ一直線に並び,第三紀グリーンタフ変動の構造線を示す。山体はいずれも第三紀層を貫いて,第四紀初期に噴出した安山岩が覆う。南西麓は岩内湾に向かって急傾斜し,この山に源を発する珊内川が数段の滝を作って湾に注ぐ。山名は珊内川に由来し,「北海道蝦夷語地名解」には「サンナイ。流レ下ル川,両山剣ク水急ナリ」とあり,「北海道の地名」では「支流を多くもち降水面積が広く大雨のときなど一度に水量が増えるような川であるので,水が出る(流れ出す)川」と解釈する。山麓面はミズナラやエゾイタヤの林が多い。下生えはチシマザサ(ネマガリダケ)が覆い,頂上付近にはハイマツも現われ,小さなお花畑がみられる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7003543