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白糠丘陵
【しらぬかきゅうりょう】


十勝地方浦幌町と釧路地方阿寒町・音別町・白糠町にまたがる丘陵。阿寒火山地域の南西方に位置する。北・西は十勝・釧路の境界に発達する白亜紀層および古第三紀層からなる晩壮年~老年期の山地に連なり,東は阿寒川・庶路川下流部の谷をもって,第四紀層の鶴居丘陵に接する。十勝・釧路の境界山地を含めて白糠丘陵とすることもある。標高200~400mの丘陵面の大部分は古第三紀層から構成され,その南部と東部にはこれらを取り巻くように新第三紀層が分布する。丘陵面は新第三紀以降,著しい隆起傾向を示し,激しい削剥をうけて平坦化された。直別川・音別川・茶路川・庶路川などの河川は,丘陵にほぼ並行に南東流し,太平洋に注ぐ。音別川や茶路川では複雑な地質構造を反映し,流路が不自然に屈曲する例もある。釧路炭田地域の西部地域を占め,かつては雄別・尺別・上茶路などの炭鉱が操業したが,昭和45年までに全て閉山し,現在では,酪農主体の農業と林業が基幹産業。南部の海岸沿いの柔らかい新第三紀層地域では広い谷底平野が形成され,一部では工場誘致が行われる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7004137