100辞書・辞典一括検索

JLogos

21

大千軒岳
【だいせんげんだけ】


欝金岳(うこんだけ)ともいった。檜山地方上ノ国町と渡島(おしま)地方松前町・福島町にある山。標高1,071.6m。松前半島の最高峰で,南に前千軒岳(1,053m)がある。山頂付近は比較的平坦で,周氷河地形もみられる。北麓を石崎川の支流右股川,西麓を大鴨津川,東麓を知内川が開析して深い谷をなす。地質は松前層群の上に福山層群が載り,山頂付近は花崗岩からなる深成岩がみられる。松前層群は北上山地の北方延長部にあたる。東麓には寛永5年松前藩が金山を開き,キリシタンなどを使って採掘した。寛永16年幕命によりキリシタン狩りが行われ多数の信者が処刑された。毎年7月最終日曜日に巡礼ミサが行われる。知内川沿いの登山ルートがあり,山頂ではブナ―チシマザサ群落があり,一挙に高山的な様相に変わる。日本海側にはブナ林がよく生育する。東麓には塩類泉の知内温泉がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7004684