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宝島
【たからじま】


後志(しりべし)地方積丹(しやこたん)町の茶津海岸の沖合い550mにある島。新第三紀の集塊岩からなる。高さ101m。古くはチャシナイと呼ばれた。文化3年の遠山金四郎景晋の「西蝦夷地巡行報告」に「海中にチャシナイと申小島有之波を除け候共」とある。宝島の名の由来は不明だが,島の南方400mには黄金岬があり,ニシンの建網の状況を展望するのに都合がよかったことから,ニシン番屋が多くみられた。宝島の南には小島があり,さらに茶津海岸との間にはゴメ島がある。茶津海岸は美国(びくに)から婦美原野を経て積丹半島先端の入舸(いりか),余別へ向かう短絡路で,国道改修前は主要路となっていた。付近にはニシン漁業に関連する遺構も多く,番屋の一部は旅館に転用された。札樽(さつそん)方面からの行楽客のため,民宿・キャンプ場も多い。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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