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電信浜
【でんしんはま】


室蘭市の絵鞆(えとも)半島の南岸にある海岸。太平洋に面する。硬い集塊岩や礫岩が岬をなしその内側の小湾に砂が堆積したもので,測量山の南東麓に位置する。明治中頃にこの浜の北側から海底電線が渡島(おしま)国の砂原(さわら)村に敷設されたため,この名がある。絵鞆半島はこの付近で湾曲して北東から北西方向に延び,半島の最狭部に当たり,北側の室蘭港の旧海岸線との幅は約700m。背後の低い海食崖の上は室蘭市の中心市街地となり,官公署や商店街が分布する。この浜は松浦武四郎「初航蝦夷日誌」では「セタワキ」と呼ばれ,「東蝦夷日誌」でも「セタイツキ,沙浜(昆布小屋有)」と記される。市民の海水浴場として利用され,南のポンモイ岬を越えると追直漁港(第3種漁港),その東には茶良津内(ちやらつない)浜がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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