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道央
【どうおう】


北海道南西部の広域称。東端は北から夕張山地・日高山脈が続き,西部にはニセコ積丹小樽海岸国定公園および支笏洞爺国立公園の山々が連なる。両者の間には石狩平野・勇払平野・由仁安平低地などが分布,北部から西部にかけて道内最長の石狩川が南西流し,石狩湾に注ぐ。南岸の大半は南太平洋に面し,南東端には襟裳(えりも)岬が位置する。札幌市のほか赤平・芦別・岩見沢・歌志内(うたしない)・恵庭・江別・小樽・砂川・滝川・伊達・千歳・苫小牧・登別・美唄(びばい)・深川・三笠・室蘭・夕張の18市,胆振(いぶり)支庁12町村,後志(しりべし)支庁19町村,空知支庁17町村,日高支庁9町からなり,面積約2万2,981km(^2),昭和55年の人口308万1,784で,ともに全道の27.52%,55.3%を占める。なお空知地方北部の深川市・雨竜町・北竜町・沼田町・秩父別(ちつぷべつ)町・妹背牛(もせうし)町・幌加内町を道北に含める場合が多い。札幌は明治2年の開拓使の設置以来,一貫して政治的・文化的中心として発展を続け,太平洋側の室蘭・苫小牧は製鉄・製紙などを中核とした工業地帯を形成。北東部一帯の石狩・空知・夕張の各炭田は,昭和40年代の石炭産業の斜陽化までは全国的な産炭地として繁栄した。平野部は,かつて原野であった地域の土地改良により,道内有数の穀倉地帯となっている。戦後は道央への経済的機能の集中が進み,札幌市を中心に人口増加も著しく,昭和60年の札幌市の人口は150万4,107と,全国6位の規模となり,周辺地域を含めた札幌圏の人口増加率は,昭和45~50年に22.1%,同50~55年に13.9%と群を抜く。増加率でこれに次ぐのが東胆振地域で,それぞれ19.8%,10.8%となり,昭和50~55年には道央の他の地域は減少傾向を示すが,道央全体の増加率は6.6%で,全道第1位。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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