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利別川
【としべつがわ】


後志利別(しりべしとしべつ)川ともいう。檜山地方を流れる1級河川。利別川水系の本流。流路延長80km,流域面積720km(^2)。渡島(おしま)半島第1の長流。渡島半島の高峰長万部(おしやまんべ)岳(972m)西方から発し,南流した後,今金町市街東方から西流し,北檜山町を経て瀬棚町川尻で日本海に注ぐ。支流にピリカベツ川・チュウシベツ川・下ハカイマップ川・メップ川・左股川・オチャラッペ川・利別目名川・ポン目名川・パンケオイチャヌンペツ川・真駒内川・冷水川などがある。流域は主に新第三紀中新世の小川峠層・真駒内層や鮮新世の瀬棚層などからなる。河岸段丘の発達もよく,数段の段丘面は畑や牧草地として利用され,酪農地。沖積地は水田となり,道南有数の穀倉地帯となっている。河川沿いに国道230号が走り,長万部町の国縫と瀬棚町を連絡する。上流の美利河には美利加別温泉があり,昭和50年着工の美利加ダムもある。ダムの規模は堤高40m,堤頂長1,480m,堤体積56万m(^3)。本流や支流の上流域は江戸期から金・銀・メノウなどの産地として知られ,マンガン鉱山のピリカ鉱山は明治25年頃発見され,大正4年頃から昭和45年まで操業した。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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