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豊頃丘陵
【とよころきゅうりょう】


十勝地方浦幌町から大樹町に広がる丘陵。白糠(しらぬか)丘陵の延長上にあり,途中,浦幌川と十勝川で切断されるが,長さ約70kmに及ぶ。標高60~300mで,最高位は豊頃町と忠類村の境界の335m。十勝川の西側から高度を減じ,旧国鉄広尾線付近で60~80mになる。主に第三紀層からなる丘陵で,緩やかな傾斜をなす。丘陵北側の豊頃町の南を流れる牛首別川を十勝中央構造線が走り,北部の平野との境界をなす。太平洋岸との間には湧洞沼・生花苗沼などのラグーンがあり,湿地帯が広がる。この丘陵の十勝農業に与える影響は大きく,夏に沿岸で発生する濃霧を,内陸に流れるのを防ぎ,緩斜面は畑地や放牧地として利用される。豊頃町牛首別は,明治中期に二宮尊徳の孫尊親が福島県の興復社を率いて入植した所で,現在二宮の地名が残り,報徳精神を継承する。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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