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豊似岳
【とよにだけ】


日高地方えりも町にある山。標高1,105m。日高山脈南端に位置する。日高山脈襟裳国定公園に属する。豊似岳連峰(観音岳・オキシマップ山・ルチシ山・袴腰山)の主峰。山体はミグマタイト(混成岩)類,変成岩類からなる。南は襟裳岬周辺で海岸段丘が発達する。山体は,北側を猿留川,南側を歌別川の水系で深く刻まれ,高度の割に険しい壮年地形をなす。松浦武四郎は「東蝦夷日誌」に,豊似岳に登ると山に住む山霊が怒って,大雨と雷を呼び,下山できても死ぬという伝説を記す。弘化2年と安政3年にこの地を訪れた松浦は登山を試みたが,幌泉の支配人からこの伝説を理由に止められ,安政5年まで登頂できなかった。登山道は未整備で,一般人の登山は少ない。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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