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糠平山
【ぬかびらやま】


日高地方日高町と平取(びらとり)町との境界にある山。標高1,350m。日高山脈中部の西縁にある小山塊の主峰で,山脈と沙流(さる)川との間に位置する。南西端にシキシャナイ岳(1,058m)があり,北方には1,000m級の定高性をもつ山が連なる。東麓から南麓を沙流川左岸の支流額平(ぬかびら)川が流れる。山体は,大部分が先白亜系の砂岩・粘板岩からなるが,頂上部は蛇紋岩でピラミッド状にやや突出する。東麓には昭和28年閉山した糠平鉱山の採掘跡がある。この山周辺を含む沙流川中流域は蛇紋岩で占められ,かつてはわが国唯一のクローム鉱山域で,昭和11年から採掘開始,糠平鉱山のほか日東・八田・東都鉱山などがあり,同28年頃最盛期であったが,フィリピン輸入鉱石に押され,同33年までにすべて閉山した(平取町史)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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