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広尾岳
【ひろおだけ】


びろう岳ともいう。十勝地方広尾町の南西端にある山。標高1,231m。日高山脈の南部に位置する。日高山脈襟裳国定公園のうち。「北海道地名誌」によれば,地元ではこの山の西の,日高地方様似(さまに)町との境界をなす1,221.9mの山を広尾岳と呼ぶというが,その山は5万分の1地形図では無名峰。日高の変成岩帯中にあり,山体は菫青石の黒雲母ミグマタイトや縞状黒雲母片麻岩からなる。道庁20万分の1実測切図には「ピロロヌプリ」とあり,「殖民状況報文十勝国」にも「山脈中ニアル著名ノ山岳ヲ南方ヨリ順次列挙スレバピロロヌプリ(高四千六百六十尺)」とあるが,「北海道志」には「広尾山」と記される。この山は十勝側では西広尾川・中広尾川・東広尾川の水源となり,日高側では幌満川の源流域とされる。南日高の山の中では登山者は少ないが,広尾の市街地など平野部からは急峻な山容が望まれる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7007347