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伏籠川
【ふしこがわ】


伏古川・伏戸川とも書く。札幌市内を流れる1級河川。石狩川水系の支流。流路延長14.8km,流域面積72.5km(^2)。豊平川の伏流が札幌扇状地の扇端で地表に湧き出た泉(アイヌ語でメム)のうち,東区の大通東3・4丁目とサッポロビールの工場西端からのものを水源とし,標高5~10mの沖積低地を北流し,途中篠路新川・旧琴似川を合わせ,創成川・発寒(はつさむ)川と合流して旧石狩川の茨戸湖に注ぐ。河川の名はフシコサッポロにより,「古い札幌(豊平)川」の意。伏籠川はかつて豊平川本流の下流部であったが,約180年前の大洪水で東の雁来(かりき)の方向に流れを変えてからこの名で呼ばれた。上流部は市街地の進展とともに水量が減り,昭和53年には北18条~北34条間が暗渠化され,幅員60mの伏籠大通となった。ここには両側2車線の車道の内側に,小公園・遊歩道,サイクリングロードなどが配され,地域住民のレクリエーションの場として親しまれている。伏籠川左岸の自然堤防上に明治7年札幌と石狩を結ぶ最初の道路として建設された丘珠(おかだま)街道が走る。この流域には丘珠植土と呼ばれる肥沃な細砂土があり,水はけがよく,札幌黄で知られるタマネギ栽培が盛ん。市内の河川では最も蛇行の著しい川であったが,近年洪水防止策としてショートカットが行われ,流路が直線化している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7007443