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風不死岳
【ふっぷしだけ】


千歳市の西部,支笏(しこつ)湖南岸にある山。標高1,102.5m。支笏洞爺国立公園のうち。急峻な円錐形の成層火山で,溶岩と火山砕屑物からなる。支笏カルデラの形成後,外輪山として噴出したもので,支笏湖を挟んで北に恵庭岳(1,319.7m),南に風不死岳・樽前山(1,042m)が一直線に並ぶ。恵庭岳と樽前山が活火山であるのに対し,風不死岳は火口の跡もはっきりせず,開析も進み,火山活動を停止していると思われる。山名は「北海道の地名」によると,アイヌ語のフプシヌプリに由来し,トドマツが群生する山の意という。山麓にはトドマツなどが深い樹林を形成し,東側のモラップ山(506.6m)には国設スキー場やキャンプ場がある。登山ルートは,樽前山7合目ヒュッテからと,西斜面のシシャモナイの沢からのコースなどがあり,頂上まで約3時間。シシャモナイの沢は通称苔の洞門と呼ばれ,溶結凝灰岩の表面にヒツジゴケなどの蘚苔類が生えて独特の景観をなす。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7007511