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幌内川
【ほろないがわ】


網走地方雄武町を流れる2級河川。流路延長36.5km,流域面積275.9km(^2)。北見山地のピヤシリ山(986.6m)に水源を発して北東流し,深い峡谷をつくった後,支流のオロウエン幌内川・砂金川・ペンケオロピリカナイ川・パンケオロピリカナイ川・オシトツ川・落船山ノ沢などを合わせ,雄武町幌内付近でオホーツク海に注ぐ。地質はピヤシリ山付近では洪積世安山岩や鮮新世の安山岩質溶岩が見出されるが,上流河岸では新第三紀中新世の砂金川層が分布する。中流では中新世の砂岩,頁岩,集塊岩や鮮新世の集塊岩が分布し,下流部では先白亜紀日高層群,鮮新世噴出の玄武岩などが見出され,付近では幌内川は蛇行が著しくなる。海岸には4段の海成段丘があり,段丘面の発達はきわめて著しい。これら海岸段丘・河岸段丘・沖積面を利用して青刈トウモロコシ・甜菜がつくられ,乳牛・肉牛の飼育も盛んである。木材産業も行われ,漁業につぐ産業となっている。下流の幌内には,堤高21.1m,堤頂長161.9m,堤体積1万5,000m(^3)で,昭和28年竣工の多目的ダム幌内ダムがある。河口近くにはサケ・マスの孵化場があり,近くには町営牧場もある。川沿いには幌内と上川地方下川町を結ぶ主要道道下川雄武線が通る。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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