100辞書・辞典一括検索

JLogos

11

幌満川
【ほろまんがわ】


日高地方様似(さまに)町を流れる2級河川。流路延長24.8km,流域面積159.8km(^2)。日高山脈南部の広尾岳(1,230m)に水源をもち,山脈西側を南西方向に流れ,日高海岸で太平洋に注ぐ。流域は,日高造山帯の主脈をなす硬質な変成岩域にあたり,大部分は峡谷をなし,谷底平野は少ない。下流域はアポイ山塊を貫流し,先行谷となっている。松浦武四郎は,安政5年の蝦夷探検で幌満川をさかのぼり,中流付近の支流パンケ川との合流点付近まで踏査した模様で,岩が多く急流なこと,サケ・マス・アメマス・チライ・カジカが多いことなどを記す(東蝦夷日誌)。明治末期~昭和初期に流域では木材が伐採され,流送された(様似町史)。昭和29年中流の峡谷部に幌満ダムが建設され,3つの発電所を合わせた発電量は1万kw。河口近辺の海岸は,日高耶馬渓と呼ばれる断崖絶壁と幌満峡と呼ばれる峡谷と合わせ,日高山脈襟裳国定公園(昭和56年指定)内の観光地となっている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7007990