100辞書・辞典一括検索

JLogos

18

マスイチ浜
【ますいちはま】


室蘭市の絵鞆(えとも)半島の南岸にある海岸。半島の基礎をなす新第三紀の緑色凝灰岩の上部に石英粗面岩がのり,標高100mに及ぶ海食崖がそそり立ち,汀線付近には狭小な砂浜がある。増市浜とも書かれ,マスチセあるいはマシチセは,海猫の家の意とされ,松浦武四郎の「初航蝦夷日誌」ではマシユチセ,「東蝦夷日誌」にはマシユエチセとある。付近の海食洞には増市岩陰遺跡がある。イワツツジやヤマユリが咲くこの海岸の西の沖合いにはロウソク岩がある。測量山をめぐる観光ルートの中にあり,展望台からは南西部に屈曲した海食崖が続く地球岬と灯台が見え,晴天時には渡島(おしま)半島や駒ケ岳を遠望できる。室蘭八景の1つ。測量山から北の室蘭工業港とは対照的に静寂な自然景観が保存される。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7008247