100辞書・辞典一括検索

JLogos

9

円山
【まるやま】


札幌市中央区にある山。標高225.9m。市の中心から西約3kmに位置する。山体は新第三紀に属する基盤の上に,安山岩質溶岩がドーム状に噴出して形成された。山頂には柱状節理もみられる。基底の直径が約1kmの小さな古い火山で,山名は椀を伏せたように丸い山容をなすことに由来し,同字同名の山は道内各地に十数か所ある。アイヌ語では「モイワ」(小さい山の意)と呼ばれたが,現在は南にある藻岩山(530.9m)にその名は移った。北麓には円山公園がある。円山一帯はオニグルミ・カツラ・ハリギリ・オヒョウ・ミズナラ・イチイ・エゾイタヤ・シナノキ・ヤチダモ・ホオノキなどの冷温帯落葉広葉樹林によって覆われ,喬木類39種,灌木類39種,つる植物8種が確認される。これは北海道全体の木本種の約半数にあたる。この原始林は大正10年に国天然記念物に指定された。登山道は八十八か所霊場にもなり,頂上からは市街地が一望できる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7008332