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鵡川
【むかわ】


上川地方・胆振地方を流れる1級河川。鵡川水系の本流。流路延長135km,流域面積1,270km(^2)。日高山脈北部の上川地方南富良野町・占冠(しむかつぷ)村の東端境界に位置する狩振岳(1,323m)に源を発し,占冠村南部を西流し,胆振(いぶり)地方穂別町に入り南下し,穂別本市街で夕張山地に源を発する穂別川を合わせ,胆振地方東端の鵡川町で太平洋に注ぐ。上流部では,双珠別川とトマム川が占冠村中央で合流し,穂別町福山付近まで夕張山地を東西に横切り,横谷となって流れ,河岸が急崖となって連なる赤岩青巌峡がある。流域の資源開発は明治年間~大正年間にかけて,王子製紙苫小牧工場用原木の流送開始と三井木材の造林事業の開始以降活発となる。中流部の穂別町富内から下流では流路に沿って広い氾濫原と河岸段丘が発達し,その面上は大正4年生田(川東用水路)・旭岡(川西用水路)の二大頭首工がつくられ,東西幹線水路が完成して以降,道内有数の米作地として良質米を生産した。河口には道内最大級の規模の干潟が発達し,春と秋にはシギ・チドリなど30種類以上の渡り鳥の中継地となっている。また鵡川町では秋名物のシシャモ漁でにぎわう。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7008804