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藻琴山
【もことやま】


網走地方小清水町・東藻琴村・美幌(びほろ)町と釧路地方弟子屈(てしかが)町の境界にある山。標高999.6m。阿寒国立公園の最北部を占める。千島火山帯に属す。屈斜路(くつしやろ)カルデラの外輪山の一部で,古期安山岩からなるアスピーテ型火山。南側は急峻なカルデラ壁となって屈斜路湖に落ち込み,北側は緩やかな傾斜をなす。山頂からは南に眼下の屈斜路湖,東北には知床(しれとこ)連山,西に武利・武華岳,北には網走・能取・藻琴・濤沸(とうふつ)・サロマ諸湖のほか知床半島に至る海岸線が眺望できる。かつてはトエトクッペ(湖の奥にいる者〈山・神様〉)と呼ばれた(北海道の地名)。昭和11年の第1回山開き以来,昭和21年には7合目の銀嶺泉付近にヒュッテが建設され,昭和36年に国設スキー場が開設された。昭和45年林野庁から国設藻琴山自然休養村の指定をうけ観光開発が進む。この山は万延元年に幕府領と藩領の区画確定にあたり,シヤリ場所とアバシリ場所の境界となった。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7008936