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大間平
【おおまたい】


下北郡大間町北東部にある低位海岸段丘地。新生代新第三紀下部のグリーンタフを基盤とする下北山地西部の大作山・荒沢山・目滝山を連ねる南西-北東に走る分水嶺の北西部には,津軽海峡に面し,幅約12kmに達する丘陵地が発達し,北および西に向かって傾斜して大間崎海岸段丘を形成する。一般に大間台地といわれる,この台地の突端大間崎の東側の津軽海峡に面する地域にある第3~4中間段丘,第4段丘,第5段丘面を総称して大間平という。第3~4中間段丘は,標高50~40mで,折戸山(119.1m)の北西に当たり,基盤の上に海食砂と礫岩が堆積し,これを覆って褐色粘土と黒色有機質土が積もり,ここに町営内山牧場繁殖センターがあり,その地は草地・荒地である。第4段丘は標高40~20mで最も幅広く,東部で500m,西部では1,000~1,500mに及び,この段丘にも基盤を覆って海食礫がのり,褐色火山灰層があり,現在県立大間高校・大間中学校校地に利用されている。第5段丘は市街地となっている20~10mの段丘面で,第三紀層の基盤上に下から砂層・白色粘土層・黒色有機質粘土層・黒色砂層が堆積して,海岸の波打際には約150mの幅をもつ平床がついており,その上に漁業を中心とする家が立ち並び,内陸側は約250m幅の低湿地で荒地となる。第5段丘の大間町市街の北東約1kmの段丘崖のそばの標高1.5mの地点に周氷河現象を示す花綏土が発見されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7010261