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熊原川
【くまはらがわ】


県の南東部を流れる川。馬淵川の支川。1級河川。流路延長37km・流域面積238km(^2)。秋田県境の四角岳北斜面に源を発し,三戸郡田子(たつこ)・三戸両町を東西に横断して,三戸町で馬淵川に合流する。主な支流としては,田子町遠瀬で南から合流する杉倉川,田子で北側から合流する種子川がある。上流の田子町夏坂から下流はほぼ幅500m前後の狭長な沖積平野が連続し,水田が発達している。この平野の両側には低位から名久井段丘,田面木段丘または新期火砕流(十和田カルデラ噴出物)台地,高館段丘相当の河岸段丘という3段の段丘が発達し,田畑・雑木林・集落地として利用されている。流域は農林業のほか,畜産(牛・豚・鶏など)が盛んである。また,この川に沿って秋田県大館市と八戸市を結ぶ国道104号(秋田街道)が走るが,この街道は古くから本県南と秋田県を結ぶ重要な交通路の1つであった。当川はあまり改修が進んでおらず,大雨のたびに洪水の被害があるため,本流の夏坂に夏坂ダム(昭和42年完成),支流の杉倉川の田子町花木に花木ダム(同48年完成)の2つの防災ダムが建設された。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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