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堤川
【つつみがわ】


青森市を流れる川。堤川水系の幹川。2級河川。流路延長32.6km・流域面積287.9km(^2)。市の南部,八甲田山系の櫛ケ峰・駒ケ峰付近に源を発し,ほぼ北流して青森平野を通り,市街地を抜け青森湾に注ぐ。一般に堤川といわれるのは,駒込川との合流点の市内桜川から青森湾の河口までをさすが,行政上の堤川水系としてみた場合,石倉岳西方付近までをいう。駒込川との合流点から上流は一般に荒川の名で呼ばれる。名の由来は,荒川と駒込川の合流点付近を,昔は堤浦と呼び,堤氏の居城であったことにちなんで付けられた。荒川には入内(にゆうない)川・合子沢川・横内川などが合流し,駒込川には七十ノ沢・嘉瀬子内沢などが合流している。また上流山間部流域には酸ケ湯(すかゆ)温泉・城ケ倉渓流・下湯ダム(建設中)や居繰(いぐり)の滝がある。酸ケ湯温泉南部の地獄沼から強酸性の水が混入するため,駒込川同様水質は酸性が強く,魚類は生息していない。pHは市内野沢村付近で平均3.8を示す。通称域は市街地を流れる長さ約1.5kmで,その間に石森橋・青柳橋・旭橋・うとう橋・つつみ橋・甲田橋など多くの橋がある。「国誌」によると「水平均深五尺,鱒,鮭,年魚等あり,其他雑魚多し」とある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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