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中野紅葉山
【なかのもみじやま】


3本の滝があることから三滝(みたき)山ともいう。黒石市南中野にある名勝。浅瀬石(あせいし)川の支流,中野川の渓流沿いに位置する。面積約9ha。黒石温泉郷県立自然公園内にあり,古くから紅葉の名所として知られる。中野川・不動の滝・中野神社などが紅葉とよく調和し,小嵐山にもたとえられる。享和2年,この地を訪れた弘前藩9代藩主津軽寧親は,特にこの山の景を賞し,不動院境内に紅葉を移植奉納したという(津軽黒石藩史)。また,菅江真澄は寛政10年9月の「赤葉がり」の中で,ここの紅葉には,立田河の紅葉さえ及ばないであろうとたたえ,「くりいたすあさ苧のいとの色ふかくそめて赤葉をくだすたきなみ」「そめつくすもみぢもふかき山川のいかにあさをの名になかるらむ」と詠んでいる。紅葉山の山中には不動館跡があり,現在は観楓台が置かれている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7012106