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縫道石山
【ぬいどういしやま】


下北郡佐井村福浦の東方にある山。標高626m。福浦川上流の水源付近に位置する。福浦集落から福浦川をさかのぼり,川内町野平(のだい)方面に抜ける山道を約4kmの地点から,北に針葉樹林内を約500mで山頂に至る。山頂付近は直径約250mの岩塊が標高500m付近から約100mの高さで柱状にそびえ立っている。石英の大きな斑晶を含む新生代新第三紀の石英安山岩からなる。当山は古くから福浦漁民の魚群見張り場であったが,昭和30年代に入ってから野平方面からの道路が整備され,岩登りの練習場となった。最近ここでオオウラヒダイワタケが発見されたが,これは北アメリカ東部・アラスカ・アリューシャン・シベリアなどに分布する地衣類で,学術上貴重な植物である。その後,ここから南に約7km離れた縫道石(591m)でも発見。昭和51年12月縫道石山・縫道石の特殊植物群落として国天然記念物に指定された。なお現在は岩登りもイワタケ採取も禁止されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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