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梵珠山地
【ぼんじゅさんち】


津軽半島中央部にある山地。津軽半島の脊梁をなす津軽山地の一部をなす。東津軽郡蟹田町大平と北津軽郡中里町今泉を結ぶ線より南方,南津軽郡浪岡町大釈迦(だいしやか)に至るほぼ南北に広がる山域。北は中山山地・平館山地,南は大釈迦丘陵,西は津軽平野,東は青森平野に接する。標高677mの大倉岳を最高峰に,玉清水山・袴腰岳・赤倉岳・十二岳・眺望山・源八森・魔ノ岳・馬ノ神山・梵珠山などの標高400~600mの山峰からなる。山地東部には津軽断層が走り,主として新生代新第三紀の砂岩・頁岩・凝灰岩で構成され,さらに第三系の流紋岩・安山岩・玄武岩類の貫入も見られる。当山地を源流とする主な河川には,陸奥湾に流入する蟹田川・広瀬川・阿弥陀川・内真部川・後潟川・奥内川・新城川などがあり,一方西片には十三湖を経て日本海に注ぐ尾別川・中里川・宮野沢川・金木川・小田川・飯詰川などがある。標高300~400m付近まではヒトキアスナロとブナが混交するが,これより上部は一般にブナ林となり,チシマザサを伴い,山頂ではミヤマナラ・アカミノイヌツゲ・ウラジロヨウラク・ミヤマハンショウヅルなどが生育し,亜高山~高山植生を呈する。河谷渓畔にはトチノキやサワグルミ,ミズナラが生育する。南部の眺望山と梵珠山は昭和43年に県民の森となり,各種施設が整備されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7012889