青松島
【あおまつしま】

広田半島の南端，広田崎の南東約200mの沖合いに位置する花崗岩の無人島群。岸青松島・沖青松島および周辺の花崗岩の岩礁群からなる。昭和44年６月６日，県の名勝および天然記念物に指定される。クロマツを主体にタブの木をはじめ暖帯性常緑樹林に覆われ，その下にトベラ・ヒサカキなどの暖帯性低木が生育する。トベラは太平洋岸における北限分布地である。沖合いの椿島から移住したと思われるウミネコやゴイサギの繁殖地ともなっており，それらの鳥の移住が植物の枯渇を招くのではないかと心配されている。灰白色の花崗岩にクロマツの緑が映え，その岩礁風景は傑出している。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7013435