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安比岳
【あっぴだけ】


二戸郡安代(あしろ)町南西部に位置する山。標高1,458m。十和田八幡平国立公園に属し,なだらかな八幡平火山群中で最も急峻な山。山名は,この崖(あぶ)が「あっぴ」に変じたという説と,アイヌ語の獣の通路の意とする説がある。八幡平の北東にあり,地質学的には岩手・八幡火山地として八幡平・茶臼岳・焼山・岩手山・駒ケ岳などの火山と一括される。安比岳溶岩は北に流れ,下部は集塊岩,上部は普通輝石・紫蘇輝石・安山岩の溶岩からなる八幡平火山群中最も酸性な岩石である。この地域の熱水は地熱資源の1つとして注目を集めている。当山の北斜面を源流とする安比川が北東に流れ馬淵川と合流する。馬淵川に並行して浄法寺街道が通じ,川筋に安代町と浄法寺町がある。浄法寺町御山には神亀5年僧行基の開山と伝えられる天台寺がある。安比川の水源地付近の登山路に安比温泉がある。安比岳国有林内の一部に通称赤川地すべりと呼ばれる大規模な地すべり地がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7013497