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天野山
【あまのやま】


下閉伊(しもへい)郡川井村と遠野市附馬牛(つきもうし)町地区の境界にある山。標高1,184m。北上山地の中部に位置し,一ツ石山(1,059m)・オーズ岳(1,029m)・白見山(1,172.6m)と1,000m内外の稜線が続く南東に肢節した山系の起点に当たる。典型的な古生層の準平原地形であり,樹木はダケカンバが優先し,渓流沿いにはサワグルミ,林縁にはハイイヌツゲ・アカミノイヌツゲ・エゾオヤマリンドウが見られる。林床にはチシマザサの密生地があって歩行は容易でない。南の通称サルヤ浦(1,000m付近)といわれる所に高層湿原があり,注目されるのはチシマウスバスミレで,本種のわが国分布は尾瀬沼畔など数少ない。北麓に天野牧場があり,南の裾野は大出牧場となっているが,規模拡大のため造成中である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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