大島?
【おおしま】

船越半島の南東約800mの沖合いに位置する。花崗岩からなる無人島。周囲約2km。外洋に面した南東部は海食地形が発達し，花崗岩特有の方状節理が見られる。一番低い海食棚を千畳敷と呼び，海の荒れた時には波に洗われる。島の北西３分の２は森林に覆われ，タブの木やアカマツが代表的で，タブの木は島の南半に茂る。タブの木はイヌグスとも呼ばれ，暖地性の常緑高木で，大島のタブの木は太平洋岸における自生北限となっていることから，昭和29年４月５日県天然記念物に指定された。付近はアワビやウニの宝庫で，釣り場として訪れる人も多い。古くは船越の大島と呼ばれ，親しまれてきたが，タブの木で有名になって以来タブの大島と呼ばれるようになった。陸中海岸で自然探索できる外洋性の唯一の島である。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7013864