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折爪岳
【おりづめだけ】


九戸郡九戸村と二戸市との境にある山。標高852.2m。北上高地北部に位置し,周囲がより低い丘陵地のため,この地域では際立って高い山となっている。山名は,山地を降りつめた所の意といわれている。頂上付近は牛の背のような地形で,展望がよく,晴れた日には,北の八甲田連峰,西の八幡平・七時雨山,東の階上岳,南の平庭岳などが一望される。また西側の馬淵川水系,東側の瀬月内川水系の分水嶺となり,特に東斜面は断層崖で急傾斜をなしている。傾斜地は,採草地・放牧地・造林地として利用されている。山頂近くに湧水があり,現在はキャンプ場が開かれているが,古くから雨乞の権現として信仰されている山居大権現が祀られている。昭和37年には折爪馬仙峡県立自然公園に指定され,レクリエーションや観光地としての利用も進められている。なお,当山の南麓に東北自動車道のトンネルが掘られており,東側の九戸村にはインターチェンジも予定されているので,この自動車道が開通すると,周辺地域の開発が期待される。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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