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五葉山
【ごようざん】


釜石市・大船渡市と気仙郡住田町の境にある山。標高1,341.3m。江戸期は仙台藩直轄の「御用山」として知られ,ヒノキアスナロ・キタゴヨウなど藩の有力な財源として利用されたという。五葉はこの御用からきたという。古い記録に「三陸沿岸名山尠し,僅かに五葉山あり」とあるように,当地方を代表する名山であった。頂上付近にある日枝神社奥宮は,天照大神ほか4柱の神々を祀ったもので,延暦20年の創建と伝えられる。同神社は,昭和38年に五葉山神社と改称。夏の山開きは,釜石市・大船渡市・住田町・三陸町の合同により,この神社前で行われる。1,000mを超える山としては海に近いため(直線13km),山頂一帯は海洋の影響を受けて独特の植物相を示している。三陸沿岸一の展望台といわれるが,これは海上航行者の第一の目標でもあったことを意味している。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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