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姫神山
【ひめかみさん】


姫神岳・御姫岳とも呼ばれる。岩手郡玉山村にある山。標高1,123.8m。やや円錐状の左右非対称的山容で周囲からそびえ立つ残丘である。西方の雄大な岩手山と対照的に女性的であるため,姫神の名が由来したといわれる。岩手山・早池峰山とともに岩手三山と称され親しまれている。全山花崗岩からなり,頂上付近では花崗岩が露出している。頂上からは,岩手山をはじめとする奥羽山脈や,早坂高原・早池峰山などの北上山地が広く展望できる。山麓地帯はスズランの名所でありシラカバ林も分布している。表登山道にある一本杉付近にはキャンプ場が開かれている。また当山の西麓は,歌人石川啄木の出身地旧渋民村であり,ふるさとの山として当山を詠んだ作品が数多くあげられる。外山早坂高原県立自然公園の西端に位置し,観光地としての開発も進んでいる。当山にまつわる伝説も多く,岩手山と姫神山とは昔夫婦だったというものや,坂上田村麻呂が当山に参詣して守護神立烏帽子神女を祀ってその加護を受けて里人を守ったというものなどがある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7015918