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真昼岳
【まひるだけ】


真蒜岳・馬蛭岳とも書き,鬼住山ともいう。和賀郡沢内村と秋田県千畑村にまたがる山。標高1,060m。古くから鬼が住む山で真蒜神(神祇志)が祀られるが,今は真山権現と称する(国土略記)。「ひる」は蛭や蒜のような動植物にちなむかは未詳。また「ひる」には湿地・湿原とする説がある(日本地誌略志字引大全)。奥羽山脈の多くは火山性山地であるが,真昼山地は非火山性山地で,その主峰。地形は,秋田県側に真昼(千屋)断層崖,本県側に和賀川(川舟)断層崖が南北に走り,明瞭な階段断層を示し,数個の扇状地を発達させている。明らかな地塁山地で,さらに新しい時期断層運動を示す証拠が横手盆地東縁の扇状地群の変化から推定され,明治29年の陸羽地震の際の変動から活断層であることが確認された。同地震は当山付近が震央で,地元では真昼山地震ともいう。被害は秋田県に集中,死者209人,全壊家屋5,792戸。秋田県側に延長60kmの千屋断層,本県側に約15kmの川舟断層が生じた。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7016142