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女和佐羅比山
【めわさらびさん】


女和佐良比山とも書く。久慈市山根町地区と九戸郡野田村の境にある山。標高744m。花崗岩からなる。北上山地北東縁にあり,東南東約2kmの男和佐羅比山(813.9m)と対をなし,東流する泉沢川,北流する長内川水系の分水嶺となっている。男和佐羅比山との鞍部をかつての野田塩ベコの道が通り,内陸との往来が盛んであった。延暦20年,征夷大将軍に任ぜられた坂上田村麻呂が東征の際,野田の和佐羅比山に来て「北の姫山に天女降り之を妻とせられ続石を立てられ大蛇を化して和佐良比権現に祀り,将来人間の害を除く」(大南部野田領誌)とされ山頂には社がある。「わさらび」はアイヌ語で,大勢で浜降りする道のある所の意とされる(岩手の古地名集)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7016279