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御坂
【おさか】


男坂・杉坂・表坂ともいわれる。塩竈(しおがま)市にある塩竈神社の表参道名。元禄2年5月9日,塩竈神社に参詣した松尾芭蕉は,御坂の様子を「石の階,九仞に重り,朝日あけの玉暦をかがやかす……」と「おくのほそ道」で述べている。坂は明暦元年から寛文3年にかけての塩竈神社大造営の際に建設されたものであろう。天和2年大淀三千風によって編まれた「松島眺望集」には石階180階とあり,寛文3年の「作事方御修覆帖」(伊達文庫本/宮城県立図書館蔵)には石段182とある。「安永風土記」には,御坂の長さ143間・幅1丈1尺で石階192階とある。現在の石段は202段でいつ頃修理されたかは不明。御坂の正面に花崗岩の明神鳥居(県重文)があり,寛文3年の松平亀千代(伊達綱村)の銘がある。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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