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栗原荘
【くりはらのしょう】


旧国名:陸奥

(近世)江戸期の広域地名。栗原郡のうち。「奥羽観蹟聞老志」栗原郡の冒頭に「按ずるに一郡を四部に分つ。而して一・二・三迫の号あり。郷党嘗て言う,一迫は古姫松荘と号す。三十二村を属す。二迫は尾松荘と称す。十六村を属す。三迫は高松荘と称す。二十九村を属す。外に二十三村之を栗原荘と称す」とある。「封内風土記」は4区でなく5区とし,「其の一は一迫と曰う,二十五邑,乃ち古の姫松荘也。其の二は二迫と曰う,十四邑,乃ち古の尾松荘也。其の三は三迫と曰う,二十八邑,乃ち古の高松荘也。其の四は佐沼荘と曰う,四邑。其の五は栗原荘と曰う,十七邑」。佐沼荘はのち登米(とめ)郡に入るように栗原郡でも別格なのでこれは例外とすると,古代末~中世以来の一迫・二迫・三迫をそれぞれ姫松・尾松・高松の荘名で呼び,栗原荘だけが古い荘名を継承している。ただしこの近世栗原荘は古代・中世の栗原荘とは性格も範囲も異なり,単なる地域の汎称である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7017561