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小出島
【こいでじま】


小鯛(こだい)島ともいう。石巻市月浦浜前面海上にある島名。標高27m。西端に神明社の小祠がある。月浦が支倉常長のローマへの出帆の地であるためか,アジヤの湾・オワダ湾・トリコの鼻などの地名を伝え,アジア・オランダ・トルコの転化したものと想像されている。かつては月浦の人たちも麦・大豆等の栽培も行っていたが,現在,耕地は放置されたままである。周辺はカキの養殖場となっており,月浦に共同処理場が設置されるまで当島には3か所の処理場があった。外洋に面して,岸垂水(きしたるみず)・沖垂水(おきたるみず)・白根(しらね)・焼山(やけやま)・崎の浜の壺網による小型定置網があり,南端の白根から外洋に向けて,八百丈(はつぴやくじよう)・岸網・下手(したて)の大型定置網が設営されている。島の北側を除いた周辺部は絶壁状をなし,クロマツ・アカマツ・イブキなどの群落が見られる。タブ林は神明社の周辺にあり,最大のものは胸高直径1.4m,高さ25mにも及ぶ。島内の林は漁礁保安林として保護されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7017608