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猿跳
【さるぱね】


伊具郡丸森町の西端,福島県梁川(やながわ)町との境にある淵名。県境付近,阿武隈(あぶくま)川両岸の岩山がせり出してつくった淵をいう。右岸は丸森町立沢・福島県梁川町栗生(くりう),左岸は丸森耕野。地名の由来は霊山(りようぜん)の神と耕野山王の神との間を使者の野猿が群をなして往復したことによるという。江戸期,上流の耕野兜渡しには境番所,下流の沼ノ上には陣屋,対岸の水沢には番所が置かれ,舟運を利用する旅人と物資を監視した。また,遡上する鮭を捕獲するために簗場も作られている。左岸を走る国道349号は明治19年開削された。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7017830