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椿島
【つばきしま】


青島ともいう。本吉郡志津川町の志津川湾内にある島名。同町内戸倉字津の宮沖約1km,志津川市街からは約4kmの地点に位置する。東西400m・南北約200m,標高29.3mの島で,荒島とともに湾内の風光を代表する名勝。昭和43年南三陸海岸県立自然公園,昭和53年からは南三陸金華山国定公園となる。全島をおおうタブノキ原生林は,常緑平樹林の北限としては最も規模が大きく,特に東南部に密生する幹囲5mの樹冠はみごとである。またモチノキ・トベラ・ヤブツバキなど暖地性植物および,ハマギクの寒地性植物群落もあり,昭和41年「椿島暖地性植物群落」として国の天然記念物に指定された。また島内には須賀(椿島)神社・牛頭天王社がある。牛頭天王社について「安永風土記」には,往古近辺の浜に疫病が流行した際,島から80歳の翁が浜へ渡って幣帛を立てたところ,たちまち疫病退散平癒につき,牛頭天王の救いと信じ,この地に勧請したもので,その後修復の節は,各浜より助力する例になっていると記されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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