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中迫
【なかはざま】


旧国名:陸奥

(中世)南北朝期に見られる地域の汎称。黒川郡のうち。南迫・北迫と並び呼称される。二ノ関門前城址から出土した永和2年3月30日銘金銅製経筒銘文に「奥州国黒河郡中迫二湛如法経(法華経)を修し奉るの事,以て件の如し」とある。二湛は二関で一ノ関・二ノ関およびその近辺を中迫と汎称していたことが推定できる。竹林川と宮床(みやとこ)川流域の宮床を含む地域は,黒川郡の中央氾濫原の西部に位置し,西方の丘陵に入り込んだ迫をなしている。郡北部の大森・駒場の北迫と南部富谷の西川流域の南迫に対して中間に位置しているので中迫と呼んだものであろう。平安期の新田郷と同地域となるか否かは不明である。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7018595