横川
【よこかわ】

刈田(かつた)郡七ケ宿(しちがしゆく)町北部より南流する川名。刈田岳に水源を持ち，不忘(ふぼう)山とフスベ山にはさまれた峡谷を南流，関地区の東端で白石(しろいし)川に合流する。下流に形成された河岸段丘上には，元文期移住した木地師の集落横川がある。白石川と合流する付近の河原を賽の河原といい，人が死ぬと霊魂は河原に足跡を残し，悲しいときは泣声が，嬉しいときは笑声が聞こえるという。横川橋から西に葉山，正面に不忘山が見える。源流近くの一枚石沢と二ツ石沢の水をせき止め，山形県との境をトンネルで通水し，同県側の萱平川上流部に流す横川堰は，寛政・文政・天保年間，さらに明治３～４年にも計画されたが実現せず，三島通庸の県令時代である同14年に完成した（上山市史編集資料）。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7019473